心が疲れたとき読む本

 

 

心が疲れたとき読む本 (PHP文庫)

心が疲れたとき読む本 (PHP文庫)

 

 仏教学者の紀野一義さんの著書です。著書では様々な人からの悩み相談に紀野一義さんが回答していく形で進行していきます。

 

結婚に悩んでいる若い女性からの悩み

8歳年上の男性と結婚しようか悩んでいる女性。年齢が少し上なのですが、しっかり話も聞き入れてくれて、気遣いもできる男性で一緒にいて気持ちが楽になるような方です。何か不満を持っている訳ではないのだけれど・・・。

 

若い女性特有の悩みですね。今の生活に何か特別不満を持っている訳ではないのだけれど何か心が満たされない感じですよね。

 

紀野一義さんは答えます。「あなたが気に入った男性でしょ。思い切って胸に飛び込みなさい。」何故こう答えたのか分かりませんが、おそらく女の人は誰かに「間違っていないよ」と背中を押してもらいたい動物なんですよね。

 

 

横浜で院長をしている医師からの悩み

西洋医学が発展して日本の医療は飛躍的に向上しました。しかし治せない病気も多く、「死=敗北」というイメージが医師には刷り込まれています。そして最新機器に囲まれて、検査・治療を施し、患者を全人的に診るのではなく、サイエンスの側面で捉えることがことさら強調されています。患者に横柄な態度をとる医師も少なくありません。

 

横浜で院長をしている医師から仏教について講演を依頼されます。院長も治せない病気がたくさんあり、「死=敗北」ではなく「死=現世を一生懸命生きた証」ととらえています。死ぬことは決して苦しくて悲しいことではなく、一生懸命生きた結果であるととらえています。

 

また院長は最新機器を扱い病気に凌駕している錯覚を覚え、患者に対して偉そうに対応する医師の態度にも危機感を感じています。

 

末期癌で死を待つ患者、世間との摩擦でアレルギーを悪化させる患者・・・。全人的に誠実に患者と向き合う大切さを仏教学者の紀野一義さんは説いています。

 

ついつい病気を敵と捉え「死=敵」と思いがちな医療ですが、生きること・治すこと・癒すこと・死ぬことに新しい示唆を与えてくれます。