行き詰まったときの兼行さん

 

 

兼行法師が書いた「徒然草」の中から文章を引用して、現代に生きるヒントを導き出す。そんな古文と現代のコラボを体現した著書になっています。著者は予備校の古典の先生をしていて徒然草に精通していたため、分かりやすく解説されています。

 

それにしても「徒然草」は名前の通り徒然なるままに他愛のないことがかかれているんですね。

 

 

 

 

著書の中から目についた項目をいくつか挙げてみたいと思います。

 

「少しさぼったからって、自分を責めたりしない。完璧にやり通すことなどできるはずがない、とゆるく考えよう」(著書26ページ引用)

ある人が浄土宗の開祖である法然上人に聞きました。「念仏を唱えているときにすごく眠くなって念仏を唱えるのが大変なときがあります。どうしたらいいのでしょうか。」法然上人は答えました。「眠いときに無理に念仏を唱えなくていい。眠くないときに念仏を唱えなさい。」

 

浄土宗では念仏を唱えることが最も重要なことであると考えられていました。いろいろな規則があり、全部を守ることは息苦しく長続きすることができません。法然上人さんは全てを守る必要はないし、気楽な気持ちで念仏を唱えることが長続きするコツであると教えてくれています。

 

眠いときには眠ればいい。寝て眠気がなくなってから念仏を唱えればいい!法然上人さんらしいアドバイスです。続けるためにはチカラを抜くところは抜かなければいけませんね。

 

現代でも会社の規則、普段の生活の規則・・・知らぬ間にたくさんのルールに取り囲まれて生きています。全てを守ろうとしているとシンドイですよね。全てを守らなくても実は良くて、自分にとって大事なものは何なのか、続けたいことは何なのか、しっかり取捨選択して気楽に生きていく必要がありそうです。

 

「一日に一度は自分の背中に気を向けてごらん。顔の表情も変わってくるものだよ」(著書46ページ引用)

背中は人間の中で一番無防備な部分です。一見偉そうに見える人でも背中を向けたときにフッとみすぼらしく感じることはありませんか?一日に一度は自分の背中がどういう風に見えているか想像してみましょう。背中が悲しい表情をしていては、顔の表情も悲しいものになってしまいます。

 

人は、かたち・有様のすぐれたらんこそ、あらまほしかるべけれ。物うち言ひたる、聞きにくからず、愛敬ありて、言葉多からぬこそ、飽かずむかはまほしけれ。

 

辛いときは自分の背中に問いかけましょう。「何に悩んでいるんだい?」「それってそんなに大事なことなの?」「明るい表情を見せて。」